Front mission Brockade ヴァンツァー概論

 

・特徴
全長6m程度、乾燥重量25〜30tクラス。IFVに近い重量バランスを持つ。
機動力はIFVと同等かそれ以上、踏破性能において圧倒する。

・局地戦仕様
基本的に各部分の冷却機構、操縦席ブロックの居住性に関することが多い。
ある程度ならまっとうに稼動させることもできるが、シベリアやアラスカ仕様の機体を砂漠で運用するのは大変危険である。(冷却機能不足に陥るため)。逆も同じ。(過冷却に陥る可能性が高い)基本的に日本国内で動かす分ならどちらの仕様でも問題なく稼動するだけの汎用性はある。

・操縦席ブロック内部
基本的に全周囲を映し出すディスプレイとアクセルペダル、左右どちらにも配置可能な照準器作動用ジョイスティックとタッチパネル式コンソールが存在する。第2次ハフマン紛争中はコンソール操作量が多くスクランブルが難しかったがその戦訓からシステムは簡略化されていく。軍用機はパイロットの身体に転写されたIDタグを機体が読み込むセキュリティシステムが一般的だが民間用ではカードや普通の鍵を使う場合が多い。
レーダーと地形マップ、機体状況と照準はHMDに表示される。ジョイスティックの火器スイッチにより射撃を開始。コンソールで武装を切り替えることが可能。レイアウトは戦車よりも戦闘機に近い。照準を合わせると、敵機の詳細が小画面に映し出され詳細も表示される。
座席下に長期保存用レーションとサバイバルセットを格納している。
操縦席ブロックは衝撃にのみ強い構造となっている。兵器の特性上、戦闘不能と同時に戦力を失うような設計が好ましいためだ。WAWでは初期のタイプが地雷処理をかねているため重装甲で覆われていたがこの風潮は第一次ハフマン紛争後のヴァンツァーから廃れていく。(いわゆるポスト・ハフマン)。変わりに射出時の衝撃を徹底的に軽減する設計へと変更されている。そのため大口径の榴弾やショットガンの着弾。あるいは格闘武器の直撃には強いがマシンガンやライフルなどの火器ではそう長くは持たない。パイルバンカーも同様といえる。

・パイロット標準装備
断片防御と操縦席ブロックに使用されている衝撃緩和材の複合パイロットスーツが主流だがこれは軍支給品のみであり民兵や武装勢力、民間人などはヘルメット程度、最悪それを装備しない状態で乗り込むことも多い。たいていはサブマシンガンを持ち歩いているが邪魔だという理由でハンドガンを使ったり、サブマシンガンでは心もとないということでコンパクトな突撃銃を装備していることもある。操縦席ブロックに対物ライフルのラックをつけたパイロットもいる。

・ハードポイント
機体の種類にもよるが、平均的な中量前衛機で肩部分に1t、腕で2t程度。バックパックは1〜1.5t程度の重量を積載可能となっている。
ヴァリアント級になれば肩部分に3tも搭載可能であり、また狙撃用の150式は腕積載量を2.5tに増やしている。基本的に積載量はフレームの剛性が関係しており、支えたり反動を軽減するアクチュエイターの微調整も必須である。

・アクチュエイター
ヴァンツァー1体に600本程度が使用されているが、これを50本程度で一まとめの稼動部として使用している。細かい部分は5本単位で使用しており、損傷した際はその部位のシリンダーを交換する。この部分の規格も大抵はMLUS-Pに沿っており大抵のヴァンツァーショップで修理が可能となっている。
アクチュエイターを増やせば重量はかさむが、反動を受け止めたり精密な動きが可能になる。腕のほうは性能を重視する際は重くして問題ないが脚部はこの重量との兼ね合いが重要となっている。
このアクチュエイター技術は大口径砲の反動低減も可能なためバズーカやライフルなども既存の火器のように重量をかさませなくても反動を受け止めきることが可能。そのためある程度重火器も軽くなっている。
また武器腕が安価にできるのはアクチュエイターの数を必然的に減らせることもある。

・通常のヴァンツァー以外のパーツ
無限軌道脚部や車両脚部、そして武器内蔵腕(以降武器腕と略)がこれにあたる。
武器内臓腕は汎用性の狭さから正規軍での採用が減少傾向にある。その代わり民間や武装勢力では安価で戦闘力が簡単に保持できるため採用が多い。そのため2090年度の全体的な売り上げは減少傾向だが第三国にヴァンツァーが普及するにつれて収益が盛り返すことが期待されている。
武器内臓腕は軽量にできて、火器の性能を高めやすく安価ということが重要である。このためにガストや65式などは相当なベストセラーであり、また整備にかかるコストや時間も大幅に短縮できるため正規軍でも使うケースは非常に多い。

車両脚部などは基本的に局地戦部隊への採用が多い。ホバー脚部は海軍や水辺での部隊が運用することが多く、車両脚部は市街地戦闘を中心にした部隊が多い。
これらの脚部は昔からの軍事企業がヴァンツァー産業に転換する際に製造したものが多い。

・武装
ハードポイントに搭載したり、機体に内蔵しているのが基本。
基本的に現代の武器から構造は変化していないが合金技術の向上により重量は抑えられている。
ただし銃弾や砲弾は軽くすることは不可能であり初速などの威力は上がっているケースこそあれ武器自体の重量を抑えることは不可能。

マシンガン/MG
17.5mm〜45mmまで幅広く存在する銃火器。旧世代の大口径機銃と構造はそれほど変わっていない。
センダー社のシェアが圧倒的でそれにレオノーラ社、トロー社なども続いている。

ショットガン/SG
50mm〜80mmクラスが多い。散弾の粒の大きさでクラスを示す場合もある。(グロップ30mmなど)
ファイアバレー、パペール製が多め。霧島重工やDA社も強力なショットガンを作っている。

グレネードランチャー/GR
80mm〜95mmの迫撃砲弾をスタンドアローンで発射可能な火器。弾道は弧を描く。
リムアーズ社、イグチ社のシェアが圧倒的で2090年代からシュネッケ製も登場。

ライフル/RF
初速がかなり高いため従来の大口径弾より弾頭重量は落ちているが、貫通力が非常に高く重装機でも致命傷を与えられる。75mm〜98mmまで存在。両手で保持するタイプが多い。
イグチ社、ファイアバレー社のシェアが大きくJL社はセミオートの開発にこだわり続けている。

バズーカ/BZ
徹甲榴弾を使用する大口径砲。初速よりも砲弾の重さを重視し炸裂した際の威力も高い。10cm〜15.5cmまで存在。両腕を使うのが一般的。
ヴァンタム社、ヴィンス社、ドミトーリ公社のシェアが大きいが武器腕タイプも一般的。

モーターカノン/MC
迫撃砲であり大口径のタイプがほとんど。12.7cm〜15.5cmクラスが多め。肩に搭載する。
イグチ社とヴィンス社のシェアがかなり大きい。

オートキャノン/AC
旧世代の機銃を改良し、連射速度を高めたりガトリング形式にしたタイプ。肩に搭載。
DA社のシェアが大半を占める。

ミサイル/ML
誘導砲弾を発射する兵器。原型が多種多様であり対空ミサイルだったり、対戦車誘導ミサイルだったり中には小型の空対艦ミサイル、迎撃ミサイルまで存在する。
パペール社やシュネッケ社のシェアが大きい。

ロケットランチャー/RK
無誘導砲弾を発射する兵器。直接RPGのように叩き込む方法もあれば、大量に発射して広範囲を攻撃する方法もある。
イグチ社のシェアが非常に大きい。

キャノン/CA
ライフルよりも大口径の火器。しかし反動を押さえ込むのは大変なため肩に装備していることが多い。

ナックル/KN
腕に搭載する鉄の塊だったり鉛を内部に挿入して重量を増しているものなど、1t近くの重量をそのまま敵機にぶつけるものが多い。
シュネッケのシェアが非常に大きく、他社も何とか追随しようとしている。

ロッド/RD
ナックルと機構は変わらないもの、中世武器の形状にして打撃力を高めようとしたもの、電磁波をだして内部機器へのダメージを狙ったものなどさまざまな種類がある。
これもシュネッケ社のシェアが大きい。しかしトロー社のキーンシリーズは形状から人気が高い。

パイルバンカー/PB
杭を至近距離で射出する武器。あたれば相当な威力を持つ。さらに電子機器に高圧電流や熱で二次的ダメージを与えようとしているのも多い。
イグチ社とシュネッケ社で壮烈なシェア争いが行われている。

シールド/SD
武器ではないが、一応。頑丈な金属製の板がほとんどで複合素材、爆発反応装甲なども存在する。肩装備タイプと腕装備タイプの2種類が存在する。
JL製のタイプがほとんど。

 

・バックパック
機体後部に装着するアドオン。これらも数多くの種類があり中には複合機能を備えたものもある。

ECMバックパック
ミサイルの誘導を妨害することが可能。また通信回線を混乱させたりレーダーやUAVの信号を妨害し友軍の姿を目視されない限りくらませることもできる。

EMPバックパック
ECMとセットになっていることが多いバックパック。敵機に高出力のEMPを照射し直接計器類にダメージを与える。ヘリなどはかけるだけで墜落させられる機種も存在する。

センサーバックパック
通常のレーダーではなく熱感知やソナーを複合させたバックパック。ミサイルの誘導や長距離射撃機へのデータ供給なども行い、ECMで無線封鎖をかけた敵を発見することも可能。

リペアバックパック
機体の破損箇所を補修用液体金属で埋めたり、破損部位の修復が可能なバックパック。予備部品や接合用液体金属などを収納している。

通信バックパック
高出力通信装置、および座標特定機能を備えたバックパック。砲撃や爆撃の誘導に使われる。またこのバックパックによる通信はECMでの妨害が不可能となっている。

ターボバックパック
小型のエンジンを搭載し機体の余剰出力を高めることが可能となっている。

弾薬バックパック
アイテムバックパックとも呼称。大量の弾薬やサッチェルを搭載している。小型のアームを内臓しているため武器腕でも作業が可能。

 

・ライセンスなど
基本的には自動車免許などと同じ感覚でとることが可能。だがヴァンツァーのシミュレーターゲームなどで慣れた人物が違法に操縦するケースも多い。無免許での罰則は各国の基準による。

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